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ベトナムと聞いて、すぐに頭に浮かぶのは戦争でしょう。第2次大戦前からのフランスに対する独立闘争、日本軍の進駐と再度の抗仏闘争、それに続く抗米戦争、そしてカンボジアへの軍事侵攻。カンボジアからの撤兵完了で、数十年間に及んだ戦争の時代はやっと終わり、ベトナムは平和な環境の中で経済再建に取り組める時代を迎えました。ベトナムは共産党の一党支配下にある社会主義国ですが、経済面では1986年末の第6回党大会以来、「ドイモイ」(刷新)のスローガンの下に大胆な改革を進めています。それまでの国家管理の計画経済を市場経済に移行させようというのがねらいです。国営企業への補助金はなくなり独立採算制になりましたし、公務員などへの配給制もなくなりました。 92年の憲法改正では私企業設立の自由を公式に認めました。土地についても使用権の考え方を取り入れ、譲渡や相続を認めるという事実上の私有制に変わりました。経済に関する限り、資本主義国になったといってもいいでしょう。